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ボディピアス完全ガイド|基礎知識からケアまで徹底解説

「ボディピアスを開けてみたいけど、なんだかちょっと怖い…」「開けた後のケアってどうすればいいの?」「トラブルが起きたらどうしよう…」

ボディピアスに興味はあるけれど、たくさんの不安や疑問があって、なかなか一歩を踏み出せない、なんてことはありませんか?あるいは、すでにボディピアスライフを楽しんでいるけれど、改めて正しい知識を確認したいと思っている方もいらっしゃるかもしれません。

この記事は、そんなあなたのための「宣伝一切なし」のボディピアスお役立ち情報だけをまとめた、超・保存版の完全ガイドです。

特定の商品をおすすめしたり、どこかのお店に誘導したりすることは一切ありません。ただひたすらに、あなたが安全で楽しいボディピアスライフを送るために必要な知識と情報だけを、可能な限り網羅的に、そして分かりやすく解説していきます。

この記事を最後まで読めば、ボディピアスに関する漠然とした不安が解消され、自信を持って次の一歩を踏み出せるようになるはずです。さあ、一緒にボディピアスの奥深い世界を探求していきましょう!

ボディピアスの基本の「き」

まずは、ボディピアスがどんなものなのか、その基本的な部分から見ていきましょう。「ピアス」という言葉は同じでも、普段よく目にするファッションピアスとは少し違う、特別な世界が広がっていますよ。

ボディピアスとファッションピアスの違いって?

「ピアス」と聞くと、多くの人が耳たぶにつけるおしゃれなアクセサリーを思い浮かべるかもしれません。それは一般的に「ファッションピアス」と呼ばれています。では、「ボディピアス」はそれと何が違うのでしょうか?一番大きな違いは、身体の様々な部位に装着することを前提として設計されている点です。

具体的には、以下のような違いがあります。

  • 素材:ファッションピアスはデザイン性を重視した合金などが使われることも多いですが、ボディピアスは長時間つけっぱなしにすることを想定し、金属アレルギーが起こりにくいサージカルステンレスチタンガラスといった、体に優しい素材で作られているのが基本です。
  • 形状:耳たぶ以外にも、軟骨、鼻、口、おへそなど、体のあらゆる部位の形状に合わせて、ストレートバーベル、ラブレットスタッド、キャプティブビーズリングなど、様々な形状があります。外れにくく、安定しやすいように工夫されているのが特徴です。
  • 太さ(ゲージ):ボディピアスの太さは「ゲージ(G)」という単位で表されます。ファッションピアスが20G(約0.8mm)や18G(約1.0mm)が主流なのに対し、ボディピアスは16G(約1.2mm)や14G(約1.6mm)が一般的で、より太いサイズも豊富にあります。太い方がホールが安定しやすく、ちぎれるリスクも少ないとされています。
  • 装着方法:ファッションピアスはシンプルなフックタイプやキャッチ式が多いですが、ボディピアスはネジ式やはめ込み式のものが多く、一度装着すると外れにくい構造になっています。これは、つけっぱなしが基本のボディピアスならではの工夫ですね。

簡単に言うと、ファッションピアスが「一時的なおしゃれ」なのに対し、ボディピアスは「体の一部として長く付き合っていく」という側面が強い、と言えるかもしれません。

ボディピアスの魅力とは?

なぜ人々は体に穴を開けてまでボディピアスに魅了されるのでしょうか。その魅力は人それぞれですが、多くの人が挙げるのは以下のような点です。

自己表現のツールとして

ボディピアスは、タトゥーと同じように、自分の体を使って個性を表現するパワフルな方法の一つです。「かわいい」「かっこいい」といったファッション性はもちろん、「強さ」「お守り」のような、自分だけの特別な意味を込める人も少なくありません。どの部位に、どんなデザインのピアスを着けるかで、その人のアイデンティティを表現できるのです。

ファッションの幅が広がる

耳たぶだけでなく、軟骨や顔周りにピアスがあるだけで、全体のコーディネートがぐっと引き締まったり、個性的なアクセントになったりします。シンプルな服装でも、キラリと光るボディピアスが一つあるだけで、一気におしゃれ上級者の雰囲気に。髪型を変えたり、新しい服を買ったりするのと同じように、ボディピアスはファッションの可能性を大きく広げてくれます。

自分だけの特別な満足感

ピアッシング(穴あけ)には少なからず痛みが伴いますし、ホールが安定するまでのケアも必要です。そうした過程を経て手に入れたピアスホールだからこそ、強い愛着が湧き、自分だけの特別なものだと感じられます。鏡を見るたびに、自分の好きなピアスが輝いているのを見ると、気分が上がりますよね。この「自分だけの満足感」は、ボディピアスが持つ大きな魅力の一つです。

部位別!ボディピアスの種類と特徴

ボディピアスと一言で言っても、開ける場所によって名前も、痛みも、ケアの方法も様々です。ここでは、人気の部位からちょっとマニアックな部位まで、それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう!どこに開けようか迷っている人は、ぜひ参考にしてくださいね。

※痛みの感じ方や安定までにかかる期間には、個人差がかなりあります。ここに記載する内容は、あくまで一般的な目安として捉えてください。

耳のピアス(イヤーピアッシング)

最もポピュラーで、初心者から上級者まで楽しめるのが耳のピアス。耳たぶから軟骨まで、たくさんの部位があります。

イヤーロブ(耳たぶ)

特徴:ピアッシングの定番中の定番。ファーストピアスを開ける場所として最も選ばれる部位です。皮膚が柔らかく、比較的痛みが少ないと言われています。複数の穴を開けてコーディネートを楽しむのも人気です。
痛みの目安:★☆☆☆☆(ほとんどない〜輪ゴムで弾かれる程度)
安定までの期間:約1ヶ月〜3ヶ月

ヘリックス(耳のフチの軟骨)

特徴:耳の上部のフチの部分に開ける軟骨ピアス。リングタイプやバーベルタイプなど、様々なデザインが楽しめ、非常に人気が高い部位です。髪の毛やマスクのゴムが引っかかりやすいので、安定するまでは注意が必要です。
痛みの目安:★★★☆☆(軟骨の中では比較的痛みは少なめだが、個人差あり)
安定までの期間:約6ヶ月〜1年

トラガス(顔側の耳珠)

特徴:耳の穴の前にある、三角の軟骨部分。さりげなくキラリと光り、イヤホンとの相性を気にする人もいますが、多くの場合は安定すれば問題なく使用できます。小さい部位なので、スタジオなどで正確に開けてもらうのがおすすめです。
痛みの目安:★★★★☆(硬い軟骨なので、しっかりとした痛みを感じることが多い)
安定までの期間:約6ヶ月〜1年

インナーコンク

特徴:耳の穴の周りの、くぼんだ平らな部分の軟骨。比較的面積が広いので、大ぶりのデザインや複数のピアスでコーディネートしやすいのが魅力。ヘリックスなどに比べると、外部からの刺激を受けにくい場所です。
痛みの目安:★★★☆☆(骨を貫く感覚があるが、ヘリックスより痛くないと感じる人も)
安定までの期間:約6ヶ月〜1年

アウターコンク

特徴:耳の上部の平らな部分の軟骨。ヘリックスの内側に位置します。インナーコンク同様、コーディネートの自由度が高い部位です。
痛みの目安:★★★☆☆(ヘリックスと似たような痛みを感じることが多い)
安定までの期間:約6ヶ月〜1年

ダイス

特徴:耳の穴のすぐ上にある、内側に折れ込んでいる軟骨部分。開けられる耳の形が限られますが、フープピアスが映える個性的な部位です。頭痛に良いという説もありますが、医学的な根拠は証明されていません。
痛みの目安:★★★★★(狭くて硬い部位のため、強い痛みを感じやすい)
安定までの期間:約6ヶ月〜1年以上

ロック

特徴:ダイスの上部にある、山折りのようになっている軟骨部分。こちらも開けられる耳の形が限られます。バナナバーベルなどがよく使用されます。
痛みの目安:★★★★★(ダイス同様、痛みは強い傾向にある)
安定までの期間:約6ヶ月〜1年以上

インダストリアル

特徴:耳の軟骨の2ヶ所を、1本の長いバーベルで繋ぐスタイル。非常に存在感があり、上級者に人気です。2つのホールの角度や距離を正確に計算する必要があるため、非常に高い技術が求められます。トラブルも起きやすいので、信頼できるスタジオで相談しましょう。
痛みの目安:★★★★★(2ヶ所同時に開ける痛みと、その後のジンジンする痛みが続く)
安定までの期間:約1年以上

顔のピアス(フェイスピアッシング)

顔のピアスは人の視線を集めやすく、より強い個性を放ちます。メイクとの組み合わせを考えるのも楽しいですね。

ノストリル(鼻ピアス)

特徴:小鼻にするピアッシング。小さなジュエルやリングなど、さりげないおしゃれが楽しめます。鼻をかむ時に引っ掛けやすいので注意が必要です。
痛みの目安:★★☆☆☆(開ける瞬間、思わず涙が出ることが多いが、痛み自体は一瞬)
安定までの期間:約3ヶ月〜6ヶ月

セプタム

特徴:鼻中隔にするピアッシング。牛の鼻輪のように見えることから、ブルの愛称も。サーキュラーバーベルやリングを着けるのが一般的です。ピアスを鼻の穴に隠すことができるため、TPOに合わせて見せたり隠したりできるのが大きなメリット。
痛みの目安:★★★☆☆(軟骨ではなく、鼻中隔下部の薄い皮膚(スイートスポット)に通すため、思ったより痛くないと感じる人が多い)
安定までの期間:約2ヶ月〜4ヶ月

ラブレット/リップ

特徴:下唇の下の中央や左右にするピアッシング。ラブレットスタッドという、片側が平らなディスク状のピアスを使用します。食事や歯磨きの際に邪魔になったり、歯や歯茎にピアスが当たったりする可能性があるため、位置やシャフトの長さに注意が必要です。
痛みの目安:★★☆☆☆(唇の皮膚は柔らかいため、痛みは比較的少ない)
安定までの期間:約2ヶ月〜4ヶ月

タン(舌ピアス)

特徴:舌の中央を垂直に貫通させるピアッシング。開けた直後はかなり腫れ、食事や会話がしづらくなります。そのため、最初は腫れを考慮して非常に長いバーベルを装着します。安定すると、意外と邪魔にならないと感じる人が多いようです。
痛みの目安:★★★☆☆(筋肉の塊なので痛みはあるが、粘膜なので治りは早い)
安定までの期間:約1ヶ月〜2ヶ月

体のピアス(ボディピアッシング)

普段は服の下に隠れているけれど、ふとした時に見えるのが魅力的な体のピアス。自己満足度の高い部位が多いです。

ナベル(へそピアス)

特徴:夏のファッションや水着に映える、女性に人気の部位。バナナバーベルにぶら下がりチャームがついた、いわゆる「へそピ」が定番です。ズボンのウエスト部分が当たりやすいため、安定するまではハイウエストの服を避けるなどの工夫が必要です。
痛みの目安:★★☆☆☆(皮膚をすくうように開けるので、痛みはそこまで強くない)
安定までの期間:約6ヶ月〜1年

ニップル(乳首ピアス)

特徴:乳首を水平または垂直に貫通させるピアッシング。男女問わず人気があります。衣服に擦れやすく、非常にデリケートな部位なので、ケアには細心の注意が必要です。
痛みの目安:★★★★★(非常に敏感な部分のため、強い痛みを伴う)
安定までの期間:約6ヶ月〜1年

サーフェイスピアッシング

特徴:腕や鎖骨、うなじなど、平面的な皮膚をすくい取るように開けるピアッシング。専用のサーフェイスバーベルを使用します。皮膚の浅い部分に通すため、体に「排除」されやすく、定着が難しいピアッシングの一つです。
痛みの目安:★★★☆☆(部位によるが、皮膚を貫通させる痛みがある)
安定までの期間:定着すれば半年〜1年。排除が始まることも多い。

マイクロダーマル

特徴:皮膚の下にアンカー(土台)を埋め込み、そこからジュエル部分だけが肌の上に見えるようにするピアッシング。一つの穴で完結するため、これまでピアスが難しかった様々な部位に装着できます。除去する際は皮膚を小さく切開する必要があるなど、特殊な知識と技術が求められます。
痛みの目安:★★★☆☆(施術方法によるが、局所的な痛みがある)
安定までの期間:約3ヶ月〜6ヶ月。こちらも排除のリスクがある。

ピアッシング(穴あけ)の方法

「よし、開けたい場所が決まった!」となったら、次に考えるのは「どうやって開けるか」ですよね。ボディピアスを開ける方法は、大きく分けて3つあります。それぞれのメリット・デメリットをしっかり理解して、自分に合った方法を選びましょう。

専門のピアススタジオで開ける

ボディピアスの知識と技術を専門に持つ「ピアッサー」と呼ばれるプロフェッショナルが施術してくれる場所です。

メリット

  • 高い技術と知識:体の構造を熟知しており、狙った場所に正確かつ安全に開けてくれます。インダストリアルのような難しい部位や、解剖学的な知識が必要な部位は、スタジオ一択と言ってもいいでしょう。
  • 衛生管理の徹底:使用する器具は一人ひとり滅菌処理されたものを使用し、衛生管理が徹底されています。感染症のリスクを最小限に抑えられます。
  • 適切なピアス選び:ファーストピアスに最適な素材、形状、サイズを選んでくれます。持ち込みが可能な場合もありますが、基本的にはスタジオで用意された高品質なピアスを使用します。
  • アフターケアの相談:開けた後のケア方法を詳しく教えてもらえるだけでなく、万が一トラブルが起きた際にも相談に乗ってもらえます。これは非常に心強いポイントです。

デメリット

  • 費用がかかる:病院やセルフに比べて、費用は高くなります。部位やスタジオによりますが、数千円から数万円程度が相場です。
  • 場所が限られる:専門のスタジオは都市部に集中していることが多く、地方では見つけるのが難しい場合があります。
  • 少し怖いイメージがある?:独特の雰囲気があるため、人によっては少し入りにくいと感じるかもしれません。しかし、スタッフさんは気さくで優しい方が多いですよ。

病院(皮膚科・形成外科)で開ける

医療機関である病院で、医師に開けてもらう方法です。耳たぶのピアッシングが主流ですが、軟骨やおへそに対応しているところもあります。

メリット

  • 安心感:「医療機関」という安心感は絶大です。衛生面はもちろんのこと、万が一のトラブル時にもすぐに対応してもらえます。
  • 麻酔が使える(場合がある):痛みが心配な方向けに、局所麻酔を使用してくれる病院もあります。(別途費用がかかることが多いです)
  • トラブル時の医療処置:化膿してしまった場合に抗生物質を処方してもらうなど、医療的なアプローチが可能です。

デメリット

  • ボディピアスの知識は専門外なことも:医師は医療のプロですが、ボディピアスの専門家ではありません。そのため、ファッションピアスと同じ感覚で、細いゲージで開けられたり、ホールの角度や位置が理想通りでなかったりする可能性もゼロではありません。
  • ピアスの種類が限られる:病院で用意されているファーストピアスのデザインは、非常にシンプルなものがほとんどです。
  • 対応部位が少ない:耳たぶやへそなど、一般的な部位にしか対応していない病院が多いです。顔や口内、特殊な部位のピアッシングは、ほとんどの場合行っていません。

セルフピアッシング(自己責任で)

市販のピアッサーやニードルを使って、自分で穴を開ける方法です。結論から言うと、特にボディピアス初心者の方には、全くおすすめできません。しかし、情報として知っておくことも重要なので、あえて解説します。

注意点と重大なリスク

  • 衛生管理の難しさ:スタジオや病院レベルの滅菌環境を自宅で再現するのは不可能です。手指や器具、ピアッシングする部位の消毒が不十分だと、細菌に感染し、深刻なトラブルを引き起こす危険性が非常に高いです。
  • 位置や角度のズレ:自分で、しかも利き手ではない方の耳などを開ける場合、狙った位置や角度に正確に開けるのは至難の業です。斜めに開いてしまうと、ホールの安定が遅れたり、見た目が悪くなったりします。
  • 神経や血管損傷のリスク:体のどこに重要な神経や血管が通っているかを正確に把握していないと、誤って傷つけてしまう可能性があります。
  • トラブル時に自己判断できない:何か問題が起きても、それが正常な経過なのか、危険な兆候なのかを自分で判断するのは困難です。対応が遅れ、症状が悪化してしまうケースも少なくありません。
  • ピアッサーの問題点:市販のピアッサー(ガチャンと挟んで開けるタイプ)は、瞬間的に強い力で組織を押しつぶして穴を開けます。これは鋭利な刃物であるニードルで綺麗に穴を開けるのに比べ、細胞へのダメージが大きく、ホールの治りが遅くなったり、トラブルの原因になったりすると言われています。特に軟骨への使用は、軟骨が砕けてしまうリスクもあり、非常に危険です。

費用を抑えられるというメリットはありますが、それ以上にデメリットとリスクが大きすぎます。大切な自分の体です。安全と安心をお金で買うと考え、できる限り専門のスタジオか、ボディピアスに理解のある病院を選ぶことを強く推奨します。

ファーストピアス選びの重要ポイント

ピアッシングが無事に終わったら、ピアスホールが完成するまでの数ヶ月〜1年ほどの間、ずっと着けっぱなしにすることになるのが「ファーストピアス」です。このファーストピアス選びは、ホールの安定を左右する、とっっっても重要な要素!ここでは、どんな点に気をつけて選べばいいのかを解説します。

最重要!ピアスホールのための素材選び

ファーストピアスは、まだ傷口そのものであるピアスホールに直接触れ続けます。そのため、体がアレルギー反応を起こしにくく、安全性の高い素材を選ぶことが絶対条件です。

サージカルステンレス(SUS316L)

「サージカル」とは「外科用の」という意味で、その名の通りメスなどの医療用器具にも使われる素材です。腐食や錆びに強く、金属アレルギーを引き起こしにくいのが特徴。比較的安価で手に入りやすいため、ボディピアスの素材として最もポピュラーです。ただし、ごく微量のニッケルを含んでいるため、重度の金属アレルギーの人は注意が必要な場合もあります。

チタン

サージカルステンレスよりもさらにアレルギー性が低く、安全性が高いと言われているのがチタンです。インプラント(人工歯根)や人工骨など、体内に埋め込む医療機器にも使われるほど、体との親和性が高い金属です。ステンレスより軽量なのも魅力。特に、チタンの中でも不純物が少ない「インプラントグレードチタン(ASTM F-136)」は、ファーストピアスとして最も理想的な素材の一つとされています。

ガラス(硬質ガラス)

金属ではないため、金属アレルギーの心配が全くないのが最大のメリット。表面が非常に滑らかなので、ピアスホールに優しく、清潔な状態を保ちやすいです。透明なので、ピアスホールを目立たせたくない時(リテイナーとして)にも活躍します。ただし、強い衝撃で割れてしまう可能性はゼロではないので、取り扱いには少し注意が必要です。

PTFE(テフロン)

柔軟性のあるプラスチック(樹脂)素材です。こちらも非金属なのでアレルギーの心配がありません。非常に柔らかく、体にフィットするため、妊娠中でお腹が大きくなった時のへそピアスや、歯への当たりが気になる口周りのピアス、レントゲン検査の時などに重宝します。ただし、傷がつきやすく、雑菌が繁殖しやすいというデメリットもあるため、長期的な使用よりは一時的な使用に向いています。

ホールの安定を左右する形状

ファーストピアスは、デザイン性よりも「ホールの安定しやすさ」を最優先して選びます。引っかかりにくく、洗いやすい、シンプルな形状が基本です。

ストレートバーベル

両端がネジ式のボールになった、まっすぐな棒状のピアスです。耳の軟骨(ヘリックス、トラガス、コンクなど)や舌ピアスなど、多くの部位のファーストピアスとして使われます。最もシンプルで、洗浄しやすく、トラブルが少ない形状の一つです。

ラブレットスタッド

片方が平らなディスク、もう片方がネジ式のボールやジュエルになっているピアスです。口周り(ラブレット、リップ)や、耳のトラガス、ヘリックスなど、裏側をスッキリさせたい部位によく使われます。ディスク側が平らなので、引っかかりにくいのがメリットです。

キャプティブビーズリング(CBR)

リングの一部がボールで塞がれた形状のピアスです。ボールをリングの張力ではめ込んで固定します。つなぎ目がないため、ホールが安定すればリングを回して洗浄しやすいですが、ファーストピアスの段階ではむやみに動かすべきではありません。また、リング状のピアスは、カーブしている分、ストレートタイプよりもホールに負担がかかりやすいと言われています。

サーキュラーバーベル

CBRと似ていますが、両端がネジ式のボールになっている、Cの字型のピアスです。セプタムなどによく使われます。こちらもリング状のため、ファーストピアスとしては部位を選びます。

ファーストピアスには、基本的に「ストレートバーベル」か「ラブレットスタッド」を選ぶのが最も無難で安全性が高いと言えるでしょう。

適切な太さ(ゲージ)と長さ(内径)

ゲージ(太さ)

前述の通り、ピアスの太さは「ゲージ(G)」で表され、数字が小さいほど太くなります。(例:18G < 16G < 14G)

ファーストピアスをあまり細いゲージ(20Gや18G)で開けると、少しの力で皮膚が裂けてしまったり(ピアスカッター)、ホールが安定しにくかったりするリスクがあります。そのため、ボディピアスの場合は16G(約1.2mm)や14G(約1.6mm)といった、ある程度の太さがあるゲージで開けるのが一般的です。太い方が安定しやすく、丈夫なホールが作れます。

内径・シャフト(長さ)

ピアスの長さも非常に重要です。ピアッシング直後のホールは、必ずと言っていいほど腫れます。この腫れを考慮せずに、ピッタリサイズのピアスを着けてしまうと、ピアスの両端が皮膚にめり込んでしまい、深刻なトラブルの原因になります。

そのため、ファーストピアスは、完成時の予想サイズよりも2〜4mm程度長い「余裕のある長さ」のものを選ぶ必要があります。これを「ファーストシャフト」や「ロングシャフト」と呼びます。腫れが引いて、ホールが安定してきたら、自分の部位に合った「ジャストサイズ」のピアスに交換します。(これをダウンサイジングと呼びます)

超重要!アフターケアとトラブル対処法

ボディピアスは「開けて終わり」ではありません。むしろ、開けてからホールが完成するまでの「アフターケア」こそが最も重要です。ここを疎かにすると、せっかく開けたホールがトラブルに見舞われてしまうことも…。ここでは、毎日のケア方法から、万が一の時のトラブルシューティングまで、詳しく解説していきます。

基本のアフターケア:安定したホールを育てるために

ピアスホールは、体が一生懸命に傷を治そうとして作ってくれる「皮膚のトンネル」です。その働きを邪魔せず、優しくサポートしてあげるのがアフターケアの基本です。

洗浄は1日1〜2回、優しく

ピアスホールを清潔に保つことは大切ですが、洗いすぎは禁物です。洗いすぎは、ホールを治すために必要な体液まで洗い流してしまい、乾燥や刺激の原因になります。基本的には、お風呂のついでに1日1回(多くても2回まで)洗浄すれば十分です。

  1. 洗浄の準備:まずは石鹸やボディソープをよく泡立てます。薬用の石鹸を使う必要はありません。肌に優しい、普段使っているもので大丈夫です。
  2. 泡を乗せる:作った泡を、ピアスの周りに優しく乗せます。ホールの中に無理やり泡を入れようとする必要はありません。
  3. 少し待つ:泡を乗せたまま、30秒〜1分ほど待ちます。泡の力で、ホール周りの汚れや分泌物が自然に浮き上がってきます。
  4. しっかり洗い流す:シャワーを使い、弱い水流で泡と汚れをしっかりと洗い流します。この時、シャワーヘッドを直接ホールに近づけすぎないように注意してください。洗い残しは肌トラブルの原因になるので、ピアスの裏側まで丁寧にすすぎましょう。
  5. 優しく水分を拭き取る:清潔なタオルやキッチンペーパーで、ホールの周りの水分を優しく押さえるように拭き取ります。ゴシゴシ擦るのは絶対にやめましょう。

消毒は必要?

「消毒した方がいいのでは?」と思うかもしれませんが、基本的に毎日の消毒は不要、むしろNGです。市販の消毒液(マキロンなど)は刺激が強く、ホールを治そうとしている細胞まで攻撃してしまい、かえって治りを遅らせてしまうことがあります。洗浄で清潔を保てていれば、消毒は必要ありません。消毒が必要なのは、明らかな感染の兆候が見られる場合で、その場合は自己判断せず、医師の指示に従いましょう。

3つの「ない」を守ろう!

ホールが安定するまでは、以下の3つの「ない」を徹底することが、トラブルを防ぐ一番の近道です。

  • 触らない:気になってついつい触りたくなりますが、手には雑菌がたくさんついています。不必要に触るのは、感染の原因になるので絶対にやめましょう。
  • 動かさない:昔は「ピアスを回さないと癒着する」などと言われていましたが、これは間違いです。ピアスを動かすことは、せっかくできかけた皮膚を毎回引き裂いているのと同じこと。ホールに大きな負担をかけてしまいます。洗浄の時も、無理に動かす必要はありません。
  • 引っ掛けない:着替え、タオルで髪を拭く時、寝る時、電話をする時など、日常生活にはピアスを引っ掛ける危険がたくさん潜んでいます。特に軟骨ピアスは注意が必要です。安定するまでは、常にピアスの存在を意識して、慎重に行動しましょう。

よくあるトラブルと対処法

どんなに気をつけてケアしていても、トラブルが起きてしまうことはあります。大切なのは、慌てず、適切な対処法を知っておくことです。ここでは、代表的なトラブルとその対策を見ていきましょう。

腫れ・痛み・熱感

ピアッシング直後の数日間、ホールが腫れたり、ジンジンと痛んだり、熱を持ったりするのは、ごく普通の体の反応です。これは体が傷を治そうとしている証拠(炎症反応)なので、心配しすぎる必要はありません。通常は数日〜1週間ほどで落ち着いてきます。

対処法:

まずは安静にし、ホールを清潔に保ちましょう。痛みが強い場合は、保冷剤などをタオルで包み、短時間冷やすと楽になることがあります。ただし、1週間以上経っても強い腫れや痛みが引かない、悪化する一方、痛みがズキズキとした拍動性(脈打つような痛み)に変わってきた場合は、感染症の可能性も考えられます。すぐにピアッシングを受けたスタジオか、病院に相談してください。

出血・分泌物

ピアッシング後、少量のにじむような出血があるのは珍しいことではありません。また、ホールが安定していく過程で、透明〜薄い黄色のサラサラした液体(リンパ液などの浸出液)が出てくることがあります。これも正常な治癒プロセスの一部です。この浸出液が固まって、ピアス周りに黄色いカサブタのようになることもあります。

注意すべきサイン:

もし分泌物が黄色や緑色で、ドロっとしていて、嫌な臭いがする場合は、細菌に感染して「膿」が出ている可能性があります。これは危険なサインです。すぐに医療機関を受診してください。

肉芽(にくが・にくげ)

ピアスホールの周りにできる、赤くプニプニとしたタコのような、できものです。これは、ホールへの継続的な刺激(引っ掛ける、動かす、ピアスのサイズが合っていないなど)が原因で、皮膚が過剰に再生しようとしてできてしまうものです。「肉芽腫(にくげしゅ)」とも呼ばれます。

対処法:

まずは、刺激の原因を取り除くことが第一です。ピアスのサイズは合っていますか?寝る時に圧迫していませんか?無意識に触っていませんか?生活習慣を見直すだけで、小さくなることもあります。
また、ホットソーク(温かい食塩水でホールを浸すケア)が有効な場合があると言われていますが、自己判断で行う前に、まずはスタジオや病院に相談するのが賢明です。長期間改善しない場合や、大きくなっていく場合は、病院での治療(ステロイド軟膏の塗布や、液体窒素での冷凍凝固、切除など)が必要になることもあります。

ピアスホールのしこり

ホールが安定した後、ピアスの周りにコリコリとした「しこり」ができることがあります。これは、ピアスホールのトンネルが完成したことによる硬さであったり、治癒過程でできた瘢痕(はんこん)組織であったりすることがほとんどで、多くは時間の経過とともに柔らかくなっていきます。

注意すべきサイン:

しこりがだんだん大きくなる、痛みや赤みを伴う、しこりの中心に黒い点があり、強く押すと臭い粥状のものが出てくる、といった場合は、皮膚の下に袋状の構造物ができてしまう「粉瘤(ふんりゅう)」の可能性があります。これは自然に治ることは少ないため、気になる場合は皮膚科で診てもらいましょう。

金属アレルギー

これまで大丈夫だったのに、急にピアスホールの周りがかゆくなったり、赤く腫れたり、ただれたりすることがあります。これは、汗などでピアスから溶け出した金属イオンに、体がアレルギー反応を起こしている状態です。

対処法:

すぐに原因となっているピアスを外し、チタン製やガラス製、PTFE製など、アレルギーの心配が少ない素材のピアスに交換しましょう。症状がひどい場合は、ピアスを外して皮膚科を受診してください。一度発症すると、体質はなかなか変わらないため、今後はアレルギー対応素材のピアスを選ぶようにしましょう。

ピアスが埋まる・食い込む

ピアッシング後の強い腫れや、短すぎるピアスを着けていることが原因で、ピアスのボールやディスクが皮膚に埋まってしまうことがあります。

対処法:

これは緊急事態です。放置すると、皮膚がピアスを完全に覆ってしまい、取り出すのに切開が必要になることも。すぐにピアッシングを受けたスタジオか病院に連絡してください。自分で無理やり取ろうとすると、ホールを傷つけ、症状を悪化させるだけです。予防策として、ファーストピアスは必ず余裕のある長さのものを選ぶことが重要です。

感染症

ホールが異常に赤く腫れ上がる、脈打つような強い痛み、黄色や緑色の膿、発熱などの症状が見られたら、感染症を起こしている可能性が高いです。不衛生な環境でのピアッシングや、その後のケア不足が主な原因です。

対処法:

自己判断で対処せず、直ちに病院(皮膚科または形成外科)へ行ってください。放置すると、感染が全身に広がり、深刻な事態につながることもあります。医師の指示に従い、抗生物質の内服や軟膏の塗布などで治療します。ピアスは外さずに受診した方が、膿の出口が確保されて治りやすい場合もあるため、自己判断で外さず、医師の指示を仰ぎましょう。

排除

体がピアスを「異物」と判断し、体外へ押し出そうとする反応のことです。特に、サーフェイスピアッシングやおへそなど、皮膚の浅い部分をすくうように開ける部位で起こりやすいです。ピアスホールが徐々に皮膚の表面側に移動してきて、最終的には皮膚が裂けてピアスが取れてしまいます。

兆候と対処法:

ピアスの下の皮膚が透けて見える、ホール間の距離が短くなってきた、ホール周りの皮膚が赤く硬くなっている、などの兆候が見られたら排除が始まっているサインです。残念ながら、一度始まった排除を止める有効な方法はありません。無理に装着し続けると、大きな傷跡が残ってしまいます。傷が浅いうちに、潔くピアスを外すのが最善の選択です。

ボディピアスと日常生活

ピアスホールが安定してくると、いよいよセカンドピアスを選んだり、ファッションとして自由に楽しんだりするステージに進みます。でも、安定した後も、日常生活で少しだけ気をつけておきたいポイントがありますよ。

セカンドピアスへの交換と拡張

セカンドピアスへの交換時期

ファーストピアスから、好きなデザインのセカンドピアスに交換する瞬間は、とてもワクワクしますよね!でも、焦りは禁物です。交換のタイミングは、ホールが完全に安定してからが鉄則です。

安定の目安:

以下の項目をすべてクリアしているか、チェックしてみましょう。

  • 分泌液(リンパ液)がもう出ていない。
  • ピアスを少し動かしても、痛みや違和感がない。
  • ホール周辺に赤みや腫れがない。
  • ピアッシングしてから、各部位の目安となる安定期間が経過している。

これらのサインが見られたら、交換を検討しても良い時期です。ただし、安定したように見えても、まだホールの内側はデリケートな状態。最初のうちは、つけ外しでホールを傷つけないように慎重に行いましょう。また、セカンドピアスも、最初のうちはアレルギーの出にくいサージカルステンレスやチタン製のものを選んでおくと、より安心です。

拡張(ストレッチング)の基本

より太いゲージのピアスを着けるために、ピアスホールを少しずつ大きくしていくことを「拡張」または「ストレッチング」と呼びます。ラージホールならではの存在感のあるジュエリーが楽しめるようになります。

拡張の注意点:

  • 完全に安定したホールで行う:拡張は、完成したホールに負荷をかける行為です。未完成のホールで絶対に行ってはいけません。
  • 焦らずゆっくりと:一度に大きく広げようとすると、ホールが裂けたり、分厚い傷跡が残ったりする(ブローアウト)原因になります。基本は一度に1〜2ゲージずつ、1ヶ月以上の間隔を空けて行うのが安全とされています。
  • 専用の道具を使う:拡張には、「エキスパンダー(テーパー)」と呼ばれる、先端が細く、後ろにいくほど太くなる専用の器具を使います。潤滑剤としてワセリンや専用のジェルを使い、ゆっくりと挿入します。
  • 痛みを感じたらストップ:拡張には多少の違和感は伴いますが、強い痛みを感じる場合は無理をしている証拠です。すぐに中断し、元のサイズのピアスに戻しましょう。

拡張は、ホールの状態を自分自身でしっかり見極めながら、時間をかけて行うことが成功の秘訣です。

TPOに合わせたピアスの使い方

冠婚葬祭や就職活動、アルバイトの面接など、ピアスを目立たせたくない場面もありますよね。そんな時に役立つのが、「リテイナー」です。

リテイナーとは、ピアスホールを維持するための「透明ピアス」のこと。素材はガラスやシリコン、アクリル、PTFEなどでできており、装着していてもほとんど目立ちません。安定したホールであれば、一時的にリテイナーに付け替えることで、TPOに対応することができます。

ただし、安定していないホールに頻繁なつけ外しは大きな負担になります。大事な予定がある場合は、ピアッシングの時期を調整するなどの計画性も大切ですね。

生活シーン別の注意点まとめ

安定後も、ちょっとした油断がトラブルにつながることがあります。様々な生活シーンでの注意点をまとめておさらいしましょう。

シーン 注意点
入浴・洗顔 ゴシゴシ擦らないように注意。洗浄成分が残らないよう、しっかりすすぐことが大切です。
睡眠時 ピアスが枕に圧迫されないように、寝る向きを工夫しましょう。特に軟骨ピアスは、U字型のネックピローなどを使うと圧迫を防ぎやすいです。
着替え Tシャツやニットなど、頭からかぶるタイプの服は特に注意が必要です。ゆっくりと、ピアスに引っ掛けないように着替えましょう。
運動・スポーツ 汗をかいたら、シャワーで洗い流して清潔に保ちましょう。接触の多いスポーツの場合は、外すか、テーピングなどで保護するなどの対策が必要です。
美容院 シャンプーやカラーリング、パーマの際に、ピアスがあることを事前に美容師さんに伝えておきましょう。薬剤が付かないように保護してもらえることが多いです。
ヘッドホン・ヘルメット 耳の軟骨ピアス(特にインダストリアルやヘリックス)は、ヘッドホンやヘルメットで圧迫されやすいです。長時間の使用は避けたり、耳を覆わないタイプのイヤホンを選んだりする工夫を。
レントゲン・CT・MRI検査 これらの検査を受ける際は、金属製のアクセサリーをすべて外す必要があります。事前にガラスやPTFE製のリテイナーに付け替えておくと、ホールを塞がずに済みます。MRIは特に強力な磁場を発生させるため、金属を身に着けていると非常に危険です。必ず医療機関の指示に従ってください。

ボディピアスに関するQ&A

ここでは、ボディピアスに関して多くの人が抱く素朴な疑問に、Q&A形式でお答えしていきます。

Q1. ピアスホールは一度開けたら塞がらないの?

A1. 状況によります。開けてから日が浅い、まだ安定していないホールは、ピアスを外すと数時間〜数日で塞がってしまうことがほとんどです。完全に安定したホールでも、特に粘膜(舌など)や、新陳代謝の活発な部位は、比較的早く縮んだり塞がったりする傾向があります。長年経過した安定したホールは、ピアスを外しても完全には塞がらず、小さなしこりや痕として残ることが多いです。完全に塞ぎたい場合は、形成外科などで切開して縫合する手術が必要になることもあります。

Q2. 一度塞いだ場所に、もう一度開けられる?

A2. 多くの場合、可能です。ただし、塞がったホールには「しこり」(瘢痕組織)が残っていることが多く、そのしこりを貫通させてピアッシングすることになります。そのため、通常よりも痛みを感じやすかったり、ホールが安定しにくかったりする場合があります。同じ場所に開け直したい場合は、ピアッサーによく相談し、ホールの状態を診てもらうのが良いでしょう。

Q3. 温泉やプールにはいつから入れる?

A3. ピアスホールが完全に安定するまでは、温泉、プール、サウナ、海水浴は避けるべきです。これらの場所は、不特定多数の人が利用するため雑菌が多く、感染症のリスクが非常に高いからです。また、安定していないホールは、水圧や温度変化などの刺激にも敏感です。部位ごとの安定期間の目安が過ぎ、痛みや分泌物などが全くない状態になってから楽しむようにしましょう。

Q4. 未成年でも開けられる?親の同意は必要?

A4. 法律で「何歳からピアスを開けて良い」という決まりはありません。しかし、多くのピアススタジオや病院では、未成年者(18歳未満)への施術には保護者の同意書や、場合によっては同伴を求められます。これは、ピアッシングが体に傷をつける医療類似行為であり、万が一のトラブルの際に責任の所在を明らかにするためです。セルフで開けるのは前述の通りリスクが非常に高いため、まずは保護者の方とよく話し合い、理解を得てから、ルールに従って安全に開けるようにしましょう。

Q5. ボディピアスは就職活動や仕事に影響する?

A5. これは、残念ながら「影響する場合がある」としか言えません。業種や職種、企業の文化によって、アクセサリーに関する規定は大きく異なります。一般的に、公務員や金融、医療、接客業など、堅実さや清潔感が求められる職種では、見える場所のピアスは好まれない傾向にあります。一方で、アパレル、美容、IT、クリエイティブ系の職種などでは、個人のファッションとして許容されることが多いです。就職活動中はリテイナーで隠したり、見えない部位に留めたりするなどの配慮が必要になるかもしれません。自分の目指す業界の雰囲気をリサーチしておくことが大切です。

まとめ:正しい知識が、あなたのピアスライフを守る

ここまで、本当に長い道のりでしたね!ボディピアスの基本から、部位の種類、開け方、そして最も重要なアフターケアとトラブルシューティングまで、駆け足で見てきました。

たくさんの情報があって、「なんだか大変そう…」と感じてしまったかもしれません。確かに、ボディピアスは、ただのアクセサリーとは少し違います。自分の体と向き合い、日々のケアを積み重ねて、大切に「育てていく」ものです。

でも、その少しの手間と時間をかけるからこそ、手に入れたピアスホールは、何にも代えがたい特別な宝物になります。鏡を見るたびに、自分の選んだピアスがキラリと輝く。それは、あなたの個性と、あなたが自分のためにかけた愛情の証です。

この記事で一番伝えたかったことは、「正しい知識を持つことが、安全で楽しいボディピアスライフを送るための最大の鍵である」ということです。

流行りや見た目だけで安易に決めるのではなく、素材は?形状は?ケアの方法は?もしトラブルが起きたら?――そうした知識を事前に持っておくことが、あなた自身を不要な痛みやトラブルから守ってくれます。

この記事には、特定の商品のおすすめや、お店の宣伝は一切ありません。ただ、純粋にあなたのボディピアスライフが、最高に楽しく、そして安全なものになることを願って、今ある知識を詰め込みました。

これからファーストピアスを開けるあなたも、すでにベテランのあなたも、この記事が、あなたの輝くボディピアスライフの、ささやかなお守りのような存在になれたら、これ以上嬉しいことはありません。

この記事を書いた人
まにまにジュエリー

学生時代から天然石やアクセサリーに親しみ、趣味で集めたり、友人にプレゼントするうちに、「これは誰かと分かち合いたいな」と思うように。
その気持ちから、少しずつ、気に入ったアイテムを紹介する活動を始めました。

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