ご結婚、誠におめでとうございます!人生で最も輝く日、ウェディングドレス姿のあなたを、さらに美しく彩ってくれるのが「ブライダルブーケ」です。ドレスやアクセサリーと同じくらい、花嫁さんにとっては重要なアイテムですよね。
でも、いざブーケを選ぼうとすると、「どんな形があるの?」「お花の種類って?」「ドレスとの相性は?」「予算はどれくらい?」など、次から次へと疑問が湧いてきて、悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。
この記事は、そんなブライダルブーケに関するあらゆるお悩みを解決するために生まれました。特定のショップや商品をおすすめすることは一切ありません。ただひたすらに、花嫁さんのためになる「お役立ち情報」だけを、心を込めて詰め込みました。そのボリュームはなんと1万文字以上!この記事を読み終える頃には、あなたもブーケの専門家になっているかもしれませんよ。
ブーケ選びは、あなたらしさを表現するとっても楽しい時間です。焦らず、じっくりと、この記事を参考にしながら、あなただけの運命のブーケを見つける旅に出かけましょう!
- ブライダルブーケの基本の「き」!役割と意味を知ろう
- ブーケの形(デザイン)はどれにする?人気の種類を徹底解説!
- ブーケのお花、どれにする?素材の種類とメリット・デメリット
- 失敗しない!ブライダルブーケ選びの段取りと流れ
- 色で選ぶブライダルブーケ!カラーコーディネートの魔法
- 季節を纏う。シーズン別おすすめ花材
- ブーケとドレスの最高の組み合わせを見つけよう!
- ブーケだけじゃない!トータルで考えたいウェディングフラワー
- 結婚式の後も幸せの続きを。ブーケの活用法
- チャレンジしてみたい!手作りブーケのすすめ
- まとめ
ブライダルブーケの基本の「き」!役割と意味を知ろう
まずは基本から。そもそもブライダルブーケって、なぜ持つのでしょうか?その歴史や意味を知ると、ブーケ選びがもっと奥深く、感慨深いものになりますよ。
ブライダルブーケの素敵な由来と意味
ブライダルブーケの由来には諸説ありますが、最もロマンチックで有名なのが、中世ヨーロッパのプロポーズの物語です。
ある男性が、愛する女性にプロポーズするため、野に咲く花を摘んで花束を作りました。そして、その花束を差し出して「結婚してください」と想いを伝えたのです。女性は「はい」という承諾の返事の代わりに、花束から一輪の花を抜き取り、男性の胸元にそっと挿しました。これが、ブライダルブーケと、新郎の胸に飾るブートニアの始まりだと言われています。
素敵なお話ですよね!つまり、ブーケは「新郎から新婦への愛の証」であり、ブートニアは「新婦から新郎への愛の受諾の証」なのです。このストーリーを知っているだけで、結婚式当日に持つブーケが、何倍も特別なものに感じられるはずです。
また、古代ヨーロッパでは、ハーブの香りが魔物や悪霊を遠ざけ、花嫁を災いから守ると信じられていました。そのため、結婚式ではハーブを束ねたものを花嫁が持っていたそうです。この「魔除け」や「幸福を願う」という意味合いも、現代のブライダルブーケに受け継がれています。
花嫁の美しさを引き立てる重要な役割
ブライダルブーケは、単なる飾りではありません。花嫁さんのウェディングドレス姿を完成させるための、非常に重要な役割を担っています。
- トータルコーディネートの仕上げ役: ドレス、ヘアメイク、アクセサリー、そしてブーケ。これら全ての調和がとれて初めて、花嫁さんのスタイリングは完成します。ブーケは、全体の印象を引き締めたり、華やかさをプラスしたりする仕上げのアイテムです。
- 視線を集めるポイント: 純白のウェディングドレスに、色鮮やかなブーケは自然と視線を集めます。写真撮影の際にも、ブーケがあることでポーズが取りやすくなったり、写真が華やかになったりします。
- 花嫁らしさの表現: ブーケのデザインや色、花材は、花嫁さんの個性や好みを表現する絶好のツールです。キュートに、エレガントに、ナチュラルに、スタイリッシュに。なりたいイメージに合わせて、自分だけのブーケをデザインすることができます。
ブーケの形(デザイン)はどれにする?人気の種類を徹底解説!
ブライダルブーケには、様々な形(デザイン)があります。ドレスのラインや会場の雰囲気、なりたいイメージに合わせて選ぶのがポイントです。ここでは、代表的なブーケの形を詳しくご紹介します。
王道のエレガンス「キャスケードブーケ」
「キャスケード」とは、英語で「小さな滝」という意味。その名の通り、滝が流れ落ちるような、縦長のラインが美しいブーケです。ユリや胡蝶蘭、カラーといった長さのある花や、グリーンを垂らすようにデザインするのが特徴で、非常に格式高く、エレガントな印象を与えます。
こんな花嫁さんにおすすめ!
- 正統派でクラシカルな結婚式をしたい方
- 大人っぽく、優雅な雰囲気を演出したい方
- 身長が高めの方(縦のラインが強調され、よりスタイルアップして見えます)
相性の良いドレスライン
トレーン(引き裾)が長いAラインやプリンセスラインのドレス、特にサテンなどの光沢とハリのある素材のドレスと相性抜群です。チャペルでの挙式や、天井の高い豪華なバンケットホールによく映えます。
どんなドレスにも合う万能選手「ラウンドブーケ」
お花を半円形(ドーム型)にまとめた、最もベーシックで可愛らしい印象のブーケです。使う花の種類や色によって、キュートにもエレガントにも、ナチュラルにもアレンジできるのが魅力。どんなドレスや会場にも合わせやすい、まさに万能選手と言えるでしょう。
こんな花嫁さんにおすすめ!
- 可愛らしく、愛らしい花嫁姿を目指す方
- どんなブーケにすれば良いか迷っている方(失敗が少ないデザインです)
- 比較的どんな身長の方にも似合います
相性の良いドレスライン
プリンセスラインやAライン、ベルラインといった、スカートにボリュームのあるドレスと特に相性が良いです。また、シンプルなデザインなので、ドレスのディテールを邪魔することもありません。
ナチュラルでおしゃれ「クラッチブーケ」
「クラッチ」とは、英語で「ぐいっとつかむ」という意味。花の茎を切りそろえて、リボンや紐でラフに束ねただけの、摘んできた草花をそのまま束ねたようなナチュラルさが魅力のブーケです。ガーデンウェディングやレストランウェディングなど、カジュアルでおしゃれな雰囲気の結婚式にぴったりです。
こんな花嫁さんにおすすめ!
- ナチュラル、ラスティック、ボヘミアンなテイストが好きな方
- トレンド感のある、おしゃれな花嫁姿になりたい方
- 動きやすさを重視する方(比較的軽くて持ちやすいです)
相性の良いドレスライン
マーメイドラインやスレンダーライン、エンパイアラインといった、すっきりとしたシルエットのドレスと合わせると、洗練された印象になります。レースやチュールなど、軽やかな素材のドレスとも好相性です。
ラウンドブーケより大人っぽい「オーバルブーケ」
ラウンドブーケを少しだけ縦に長くしたような、楕円形(オーバル)のブーケです。ラウンドブーケの可愛らしさと、キャスケードブーケの優雅さを良いとこ取りしたようなデザインで、上品で落ち着いた印象を与えます。少しボリューム感があるので、華やかさも演出できます。
こんな花嫁さんにおすすめ!
- 可愛らしすぎず、大人っぽすぎない、絶妙なバランスを求める方
- 上品でロマンチックな雰囲気が好きな方
- Aラインのドレスを着る予定の方
相性の良いドレスライン
Aラインやプリンセスラインなど、どんなドレスラインとも比較的合わせやすいですが、特に王道のAラインドレスとの相性は抜群です。程よいボリューム感が、ドレスとのバランスを取りやすくしてくれます。
個性派キュート「ボールブーケ(バッグブーケ)」
球体にお花を飾り、持ち手をつけた、ハンドバッグのように持てる可愛らしいブーケです。手で持つだけでなく、腕にかけることもできるので、キャンドルサービスやケーキ入刀の際にも両手が空いて便利です。和装にも洋装にも合わせられるのが特徴です。
こんな花嫁さんにおすすめ!
- お色直し用のブーケを探している方
- 他の人とは違う、個性的なブーケを持ちたい方
- 和装(特に色打掛)に合わせるブーケを探している方
相性の良いドレス・衣装
ミニ丈のドレスや、Aラインのカラードレスなど、キュートな雰囲気のドレスによく似合います。また、前述の通り和装との相性も良く、ボールブーケに組紐やタッセルをプラスすると、より和モダンな雰囲気になります。
幸福の輪「リースブーケ」
「リース」は、その形から「永遠」や「幸福」のシンボルとされています。円形のリースにお花をデコレーションしたブーケで、腕にかけたり、両手で持ったりと、持ち方も様々。ナチュラルでロマンチックな雰囲気が人気です。
こんな花嫁さんにおすすめ!
- ガーデンウェディングやナチュラルな雰囲気の結婚式を挙げる方
- おしゃれで写真映えするブーケを持ちたい方
- 結婚式後も、インテリアとしてお部屋に飾りたい方
相性の良いドレスライン
エンパイアラインやスレンダーラインなど、ナチュラルで軽やかなドレスと相性抜群です。二次会や前撮りなど、少しカジュアルなシーンで持つのもおしゃれです。
スタイリッシュで印象的「アームブーケ」
カラーやグラジオラス、ユリなど、茎の長いお花を束ねて、腕に抱えるようにして持つタイプのブーケです。その洗練された縦のラインは、スタイリッシュで大人っぽい印象を与えます。シンプルながらも存在感があり、都会的なウェディングにぴったりです。
こんな花嫁さんにおすすめ!
- クールでモダンな雰囲気が好きな方
- マーメイドラインやスレンダーラインのドレスを着る方
- シンプルながらもインパクトのあるブーケを持ちたい方
相性の良いドレスライン
体のラインが美しく出るマーメイドラインやスレンダーラインのドレスと合わせると、ブーケの縦のラインとドレスのシルエットが相まって、非常にスタイリッシュに見えます。背の高い花嫁さんにもよく似合います。
ブーケのお花、どれにする?素材の種類とメリット・デメリット
ブーケの印象を大きく左右するのが、お花の「素材」です。それぞれに特徴があり、メリット・デメリットも異なります。ご自身の希望や結婚式のスタイルに合わせて、最適な素材を選びましょう。
生命力あふれる「生花」
結婚式のブーケとして最もポピュラーなのが、やはり生花です。瑞々しい生命力、豊かな香り、繊細な質感は、生花ならではの魅力です。本物のお花だけが持つ、特別な美しさがあります。
メリット | デメリット |
瑞々しく、生命力があり、写真写りも美しい | 結婚式当日しかその美しさを保てない |
豊かな香りを楽しめる | 重さがあるため、長時間持つと疲れることがある |
お花の種類が豊富で、繊細な色合いを表現できる | 季節によっては手に入らない花がある |
フローリストの技術で、様々なデザインに対応可能 | デリケートで傷つきやすく、扱いには注意が必要 |
生花を選ぶ際のポイント
生花を選ぶ際は、「季節感」を大切にするのがおすすめです。旬のお花は、生命力にあふれていて美しいだけでなく、市場に多く出回るため比較的手に入りやすい傾向があります。また、花の種類によってはアレルギーの原因になることもあるため、心配な方は事前にフローリストに相談しましょう。
美しさを長く保つ「プリザーブドフラワー」
「プリザーブド」とは「保存された」という意味。生花に特殊な加工を施し、長期間(一般的に1〜3年、環境が良ければそれ以上)美しい状態を保てるようにしたお花です。生花のような柔らかな質感を持ちながら、水やりの必要がないのが特徴です。
メリット | デメリット |
長期間、美しい状態を保てる(アフターブーケ不要) | 生花に比べて高価になる傾向がある |
生花にはない、豊富なカラーバリエーションがある | 湿気や直射日光に弱く、保管場所に注意が必要 |
事前に準備ができるので、前撮りと本番で同じものを使える | 強い衝撃で花びらが切れたり壊れたりすることがある |
軽くて持ちやすい | 生花のような香りはない |
プリザーブドフラワーを選ぶ際のポイント
結婚式の思い出をそのままの形で残したい方にぴったりの選択肢です。海外ウェディングや、遠方での結婚式に持っていく場合にも便利です。ただし、とてもデリケートなので、取り扱いには注意が必要です。また、生花と比べると種類が限られるため、使いたいお花がプリザーブド加工されているか、事前に確認しておきましょう。
自由自在なデザイン「アーティフィシャルフラワー(高品質な造花)」
アーティフィシャルフラワーとは、布やポリエステルなどで作られた、いわゆる「造花」のことです。しかし、ひと昔前の造花のイメージとは全く違い、最近のアーティフィシャルフラワーは、生花と見間違えるほど精巧で高品質になっています。
メリット | デメリット |
耐久性が高く、扱いが非常に楽 | 近くで見ると、やはり造花だと分かってしまうことがある |
季節に関係なく、好きなお花を自由に組み合わせられる | 品質によって価格や見た目に大きな差がある |
海外やリゾートウェディングにも気軽に持っていける | 生花のような香りや瑞々しさはない |
前撮り、本番、後撮りなど、何度でも使える | 安価なものだと、チープな印象に見えてしまう可能性も |
アーティフィシャルフラワーを選ぶ際のポイント
耐久性を重視する方や、季節外のお花を使いたい方、デザインにこだわりたい方におすすめです。例えば、南国の花を使ったトロピカルなブーケや、現実にはない色の花を使ったファンタジックなブーケも作れます。選ぶ際は、ぜひ実物を見て、そのクオリティを確かめてから決めるようにしましょう。
アンティークな風合い「ドライフラワー」
生花を乾燥させて作ったドライフラワー。くすんだような独特の色合いと、アンティークな風合いが魅力で、ナチュラルウェディングやラスティックウェディングのトレンドとともに人気が高まっています。パンパスグラスやユーカリ、コットンフラワーなどが人気の花材です。
メリット | デメリット |
独特のおしゃれな雰囲気とアンティークな風合いがある | 繊細で壊れやすく、ポロポロと落ちやすい |
長期間保存でき、インテリアとしても楽しめる | 生花のような鮮やかさはない |
軽くて持ちやすい | 人によっては、枯れた花というイメージを持つ場合がある |
生花やプリザーブドフラワーとは違った魅力がある | 湿気に弱く、カビの原因になることがある |
ドライフラワーを選ぶ際のポイント
おしゃれで個性的な雰囲気を演出したい花嫁さんにぴったりです。ただし、非常にデリケートなため、扱いには細心の注意が必要です。また、ご年配のゲストの中には「枯れた花」という印象を持つ方もいらっしゃるかもしれません。両家の親御さんなど、近しい方には事前に話しておくと安心かもしれませんね。
失敗しない!ブライダルブーケ選びの段取りと流れ
「よし、ブーケのイメージが湧いてきた!」と思っても、次に気になるのは「いつ、誰に、どうやって頼めばいいの?」という段取りの問題ですよね。ここでは、スムーズにブーケ選びを進めるための具体的なステップをご紹介します。
ステップ1:いつから準備を始める?理想のスケジュール
ブーケの準備は、早すぎても遅すぎてもNG。一般的なスケジュールは以下の通りです。
- 結婚式の4〜3ヶ月前:情報収集&イメージ固め
まずは、どんなブーケにしたいかイメージを膨らませる時期です。InstagramやPinterest、結婚情報誌などで、好きなブーケの写真をたくさん集めましょう。この段階で、「形」「色」「使いたい花」「雰囲気」などをざっくりと決めておくと、後の打ち合わせがスムーズに進みます。
- 結婚式の3〜2ヶ月前:依頼先を決めて打ち合わせ
イメージが固まったら、ブーケを依頼するフローリスト(お花屋さん)を決め、最初の打ち合わせを行います。ウェディングドレスやカラードレスの写真があると、フローリストも具体的な提案をしやすくなります。この時に、予算や希望をしっかりと伝えましょう。
- 結婚式の1ヶ月前:最終確認
デザインや花材、金額などの最終確認を行います。生花の場合、季節や天候によって花材が変更になる可能性もあるため、その場合の代替案なども確認しておくと安心です。
- 結婚式当日:ブーケとご対面!
いよいよ、あなただけの特別なブーケとのご対面です。最高の笑顔で、ブーケを受け取りましょう!
特に、外部のフローリストに依頼する場合や、手作りする場合は、もう少し早めに動き出すのがおすすめです。人気のフローリストは予約が埋まりやすいですし、手作りの場合は練習期間も必要になります。
ステップ2:誰に頼む?依頼先の種類と特徴
ブライダルブーケを依頼できる先は、大きく分けて2つあります。
会場提携のフラワーショップ
多くの結婚式場には、提携しているフラワーショップがあります。最大のメリットは、会場の雰囲気や特徴を熟知していること。会場装花(ゲストテーブルやメインテーブルの花)も同じショップに頼むことで、会場全体に統一感を出しやすくなります。また、プランナーさんを通してやり取りができるので、手間が少ないのも魅力です。
外部のフラワーショップ(フローリスト)
自分で探した、提携外のフラワーショップに依頼する方法です。最大のメリットは、選択肢が広く、自分の好きなテイストのフローリストを自由に選べること。SNSやホームページで作品を見て、「この人の作るブーケが好き!」というフローリストを見つけたら、直接連絡を取ってみましょう。提携店よりも費用を抑えられる場合もあります。ただし、式場によっては「持ち込み料」がかかる場合や、そもそも持ち込みが不可の場合もあるので、事前に必ず式場に確認が必要です。
ステップ3:打ち合わせを成功させる!伝えるべきことリスト
フローリストとの打ち合わせは、理想のブーケを実現するための最も重要なステップです。後悔しないためにも、自分の希望をしっかり伝えましょう。口頭で説明するのが難しくても、写真を見せればイメージは伝わります!
持っていくと良いものリスト
- ウェディングドレス、カラードレスの写真(必須!): 全身が写っているもの、胸元や装飾のアップなど、何枚かあるとベストです。
- 理想のブーケの写真: Instagramや雑誌の切り抜きなど、好きなブーケの画像をたくさん持っていきましょう。「このブーケのこの色合いが好き」「このお花の形が好き」など、ポイントを伝えるとより具体的にイメージが共有できます。
- 会場の写真: チャペルや披露宴会場の雰囲気がわかる写真があると、空間全体で見たときのバランスを考えてもらえます。
- なりたい花嫁のイメージを伝えるキーワード: 「大人っぽく」「可愛らしく」「ナチュラルに」「ゴージャスに」など、抽象的でも良いので、なりたいイメージを言葉で伝えましょう。
伝えるべきことリスト
- 予算: 「大体〇〇円くらいで」と、正直に伝えましょう。予算内で最大限素敵なブーケを提案してくれます。
- ブーケの形や色、雰囲気の希望: 集めた写真を元に、希望を伝えます。
- 使いたいお花、避けたいお花: 特定の花にこだわりがあれば伝えましょう。アレルギーがある場合も必ず伝えてください。
- ブーケ以外のアイテム: ブートニア、ヘッドパーツ、両親への贈呈用花束なども一緒に頼むか伝えます。トータルでお願いすると、統一感が出ます。
- ブーケの保存(アフターブーケ)を考えているか: アフターブーケを考えている場合、それに適した花材を選んでもらえることもあります。
ステップ4:気になる予算の考え方
ブライダルブーケの価格は、使う花の種類、ボリューム、デザイン、そして依頼先によって大きく変わります。一般的な相場観を知っておくと、予算を立てやすくなります。
あくまで目安ですが、ウェディングブーケとブートニアのセットで、3万円〜5万円程度が中心価格帯と言われています。もちろん、希少な花を使ったり、ボリュームを大きくしたりすれば価格は上がりますし、逆に季節の花を使ったり、小ぶりにしたりすれば抑えることも可能です。
費用を抑えるためのコツ
- 旬の花材を選ぶ: 季節外れの花は高価になりがちです。その季節にたくさん出回る「旬の花」を選ぶと、コストを抑えつつ、新鮮で美しいブーケを作ることができます。
- グリーンを多めに取り入れる: お花だけでなく、アイビーやユーカリなどのグリーンを効果的に使うと、ボリューム感を出しながら費用を抑えることができます。ナチュラルな雰囲気にもなります。
- お色直しでブーケを兼用する: ウェディングドレスとカラードレスでブーケを兼用したり、一部リメイクしたりすることで、費用を節約できます。例えば、白いブーケにカラードレスに合わせた色のリボンを追加するだけでも印象は変わります。
- 外部のフローリストを探す: 持ち込み料がかからない場合は、外部のフローリストに依頼する方が費用を抑えられることがあります。複数のショップに見積もりを取ってみるのも一つの手です。
色で選ぶブライダルブーケ!カラーコーディネートの魔法
ブーケの色は、花嫁の印象を大きく左右する大切な要素です。ここでは、色が持つイメージや、パーソナルカラーに合わせた選び方のヒントをご紹介します。
定番カラーとそのイメージ
- ホワイト: 「純潔」「無垢」「新しい始まり」を象徴する、花嫁の王道カラー。どんな色のドレスにも合わせやすく、清楚で上品な印象を与えます。グリーンを合わせるとナチュラルに、シルバー系の小物を合わせるとスタイリッシュになります。
- ピンク: 「愛」「幸福」「優しさ」を象徴する、可愛らしい印象のカラー。淡いピンクはロマンチックに、濃いピンクは華やかで元気な印象になります。花嫁を幸せそうな表情に見せてくれる色です。
- レッド: 「情熱」「愛情」「美」を象徴する、ドラマチックで印象的なカラー。純白のウェディングドレスに赤いブーケは、コントラストが美しく、ゲストの記憶に残ります。大人っぽく、芯の強い女性を演出します。
- ブルー: 「誠実」「信頼」「幸福」を象徴する、爽やかで知的なカラー。結婚式で何か青いものを身につけると幸せになれるという「サムシングブルー」の言い伝えから、ブーケに取り入れる花嫁さんも多いです。
- イエロー・オレンジ: 「喜び」「希望」「元気」を象_default_string徴する、明るくハッピーなカラー。太陽のような明るい色は、見ているだけで元気をもらえます。ガーデンウェディングや、アットホームなパーティーにぴったりです。
パーソナルカラーで選ぶと、もっと輝く!
「パーソナルカラー」とは、その人の肌、髪、瞳の色に調和し、魅力を最大限に引き出してくれる色のことです。自分に似合う色のブーケを持つと、顔色が明るく見え、より一層輝いて見えます。パーソナルカラーは、大きく分けて「イエローベース(イエベ)」と「ブルーベース(ブルベ)」に分かれ、さらに春夏秋冬の4つのタイプに分類されます。
イエベさん(スプリング・オータム)におすすめのカラー
黄みがかった温かみのある色が似合います。アイボリーホワイト、コーラルピンク、オレンジ、イエローなど、暖色系のブーケがおすすめです。ゴールド系のアクセサリーとも相性抜群です。
ブルベさん(サマー・ウィンター)におすすめのカラー
青みがかった涼しげな色が似合います。純白、ベビーピンク、ラベンダー、ブルー、バーガンディなど、寒色系のブーケがおすすめです。シルバー系のアクセサリーと合わせると、透明感が引き立ちます。
もちろん、これはあくまで一つの指標です。一番大切なのは、あなたが「好き!」と思える色を選ぶこと。好きな色をベースに、パーソナルカラーの要素を少し取り入れてみる、というのも素敵な選び方ですよ。
季節を纏う。シーズン別おすすめ花材
旬のお花は、その季節ならではの美しさを持っています。ここでは、春夏秋冬、それぞれの季節を代表する人気のお花をご紹介します。花言葉も添えているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
春(3月〜5月)のブーケ
優しく、柔らかな色合いの花が多く出回る季節。生命の息吹を感じるような、フレッシュなブーケが人気です。
- チューリップ: 「思いやり」「愛の告白」。コロンとした形が可愛らしく、色も豊富。春のブーケの代表格です。
- ラナンキュラス: 「とても魅力的」「華やかな魅力」。幾重にも重なる花びらが繊細で、ドレスのようです。
- スイートピー: 「門出」「優しい思い出」。蝶が舞うような可憐な姿と、甘い香りが魅力です。
- ミモザ: 「感謝」「友情」。鮮やかな黄色い小花が、春の訪れを告げてくれます。
夏(6月〜8月)のブーケ
太陽の光をたっぷり浴びて育った、ビビッドでエネルギッシュな花が豊富です。グリーンをたっぷり使った爽やかなブーケも人気。
- ひまわり: 「あなただけを見つめる」「憧れ」。夏を象徴する花。見ているだけで元気になれます。
- アンスリウム: 「情熱」「飾らない美しさ」。ハート型の個性的なフォルムと光沢が、南国リゾートのような雰囲気を演出します。
- トルコキキョウ: 「優美」「希望」。フリルのような花びらがエレガントで、色や咲き方も様々です。
- シャクヤク(芍薬): 「恥じらい」「謙遜」。大輪で華やかな姿は「立てば芍薬…」と美人の代名詞にもなっています。
秋(9月〜11月)のブーケ
こっくりとした深みのある、アンティークな色合いの花が似合う季節。実ものや紅葉した葉を取り入れるのも素敵です。
- ダリア: 「華麗」「優雅」。花びらの形や咲き方が多種多様で、存在感は抜群。秋のブーケの主役にぴったりです。
- コスモス: 「乙女の真心」「調和」。風にそよぐ可憐な姿が、秋の訪れを感じさせます。
- バラ(オータムカラー): 「愛」「美」。秋に出回るバラは、アンティークなくすみカラーなど、深みのある色合いが豊富です。
- パンパスグラス: ふわふわとした穂が特徴的。ドライフラワーとしても人気で、取り入れるだけで一気におしゃれな雰囲気に。
冬(12月〜2月)のブーケ
空気が澄んだ冬には、凛とした美しさを持つ花や、温かみのある素材が似合います。クリスマスやお正月など、イベントを意識したデザインも素敵。
- アマリリス: 「誇り」「輝くばかりの美しさ」。大輪でトランペットのような形が華やかです。
- ポインセチア: 「祝福する」「聖なる願い」。クリスマスの時期にぴったりの、赤と緑のコントラストが美しい花です。
- コットンフラワー: ふわふわの綿が、雪のようで温かみのある雰囲気を演出してくれます。
- カラー: 「華麗なる美」「乙女のしとやかさ」。すっとした上品な立ち姿が、スタイリッシュで洗練された印象を与えます。
ブーケとドレスの最高の組み合わせを見つけよう!
ブーケ選びは、ドレスとのバランスが命!ここでは、代表的なドレスライン別に、相性の良いブーケの形を詳しく解説します。
Aラインドレスに似合うブーケ
ウエストから裾にかけてアルファベットの「A」のように広がる、王道のドレスライン。どんなブーケとも相性が良いですが、特にラウンドブーケやオーバルブーケを持つと、上品でバランスの取れた花嫁姿になります。少し長さを出したセミキャスケードも素敵です。
プリンセスラインドレスに似合うブーケ
ウエストからスカートがふんわりと大きく広がる、お姫様のようなドレスライン。ドレス自体にボリュームがあるので、ブーケも負けないくらいの華やかさが必要です。正統派のキャスケードブーケや、大きめのラウンドブーケ、オーバルブーケがよく似合います。
マーメイドラインドレスに似合うブーケ
上半身から膝までは体にフィットし、裾が人魚の尾ひれのように広がる、女性らしいラインが魅力のドレス。縦のラインを強調するキャスケードブーケやアームブーケが、スタイリッシュな雰囲気を高めてくれます。逆に、ナチュラルさを出したいなら、クラッチブーケもおすすめです。
スレンダーライン・エンパイアラインドレスに似合うブーケ
ストンとした落ち感が美しいスレンダーラインや、胸下からの切り替えが特徴のエンパイアライン。どちらもナチュラルで軽やかな印象なので、ブーケもそれに合わせるのがポイントです。茎を見せるクラッチブーケや、おしゃれなリースブーケが相性抜群。ボリュームのあるブーケよりも、少し小ぶりで抜け感のあるデザインが似合います。
ブーケだけじゃない!トータルで考えたいウェディングフラワー
結婚式を彩るお花は、ブーケだけではありません。他のフラワーアイテムとテイストを合わせることで、ウェディング全体に統一感が生まれます。
新郎の胸元を飾る「ブートニア」
記事の冒頭でも触れましたが、ブートニアは花嫁のブーケから一輪を抜き取って作ったという由来があります。そのため、ブーケに使われているお花と同じ花材で作るのが基本です。ブーケとブートニアは、ふたりの愛の証。ぜひセットでコーディネートしましょう。
花嫁の髪を彩る「ヘッドパーツ(髪飾り)」
ブーケと同じお花を髪飾りに使うと、コーディネートにぐっと統一感が出ます。アップスタイルに数輪散らしたり、ダウンスタイルに花冠を合わせたりと、ヘアスタイルによってアレンジは自由自在。生花、プリザーブド、アーティフィシャルなど、ブーケの素材と合わせるのが一般的です。
手元を華やかに「リストレット」
手首に巻く、ブレスレットタイプのお花です。お色直しでブーケを持たない場合や、キャンドルサービスなどで両手を使いたいシーンで活躍します。ゲストとの距離が近いパーティーなどでは、手元が華やかになり写真映えもします。
空間を彩る「会場装花」
ゲストテーブルやメインテーブル、ウェルカムスペースなどを飾るお花です。ブーケと会場装花のテイストを合わせることで、会場全体にテーマ性が生まれます。例えば、ブーケをひまわりにするなら、会場にもひまわりを飾るといった具合です。会場提携のショップに頼む場合は、ブーケと会場装花を一緒に相談できるので、トータルコーディネートがしやすいですよ。
結婚式の後も幸せの続きを。ブーケの活用法
一日中、花嫁に寄り添ってくれた大切なブーケ。結婚式が終わった後も、その思い出を美しい形で残しておきたいですよね。ここでは、アフターブーケのアイデアや、幸せのおすそ分けの方法をご紹介します。
思い出を形に残す「アフターブーケ」
生花のブーケを加工して、長期間保存できるようにしたものを「アフターブーケ」と呼びます。専門の業者に依頼するのが一般的です。
- 押し花タイプ: ブーケのお花を一つひとつ丁寧に押し花にして、額の中に立体的に再構成するタイプです。絵画のように壁に飾ることができます。
- ドライブーケ(ボトルブーケ)タイプ: 立体的な乾燥加工を施したお花を、ガラスのボトルやケースに密閉するタイプです。ブーケの形をそのままに近い状態で残すことができます。
- レジン加工タイプ: お花を樹脂(レジン)に閉じ込めて、小物やアクセサリーに加工する方法です。
アフターブーケを考えている場合は、傷みやすいお花(カラー、ジャスミンなど)は避けた方が良い場合もあるので、事前にフローリストや加工業者に相談しておくと安心です。
幸せのおすそ分け「ブーケトス」以外のアイデア
結婚式では、花嫁が投げたブーケを受け取った女性が次に結婚できる、という「ブーケトス」の演出が有名ですよね。でも、最近はもっと色々な形での幸せのおすそ分けが楽しまれています。
- ブーケプルズ: ブーケに数本のリボンを結び、それをゲストに引いてもらう演出。一本だけがブーケに繋がっており、引き当てた人が当たりです。未婚・既婚問わず参加でき、室内でも安全に行えます。
- 幸せのおすそ分けブーケ: いくつかの小さなブーケを束ねて一つの大きなブーケに見せかけ、トスの瞬間にそれが分かれて飛んでいく、というもの。より多くの人に幸せをおすそ分けできます。
- お菓子やぬいぐるみをトス: ブーケの代わりに、お菓子を束ねたブーケや、ぬいぐるみなどをトスするアイデアもあります。男性ゲストも参加しやすくなりますね。
チャレンジしてみたい!手作りブーケのすすめ
「世界に一つだけのブーケを、自分の手で作りたい!」そんな風に考える花嫁さんもいらっしゃるかもしれません。手作りブーケは、準備が大変な分、完成した時の喜びや感動もひとしおです。
手作りブーケのメリット・デメリット
挑戦する前に、メリットとデメリットをしっかり理解しておきましょう。
メリット
- コストを抑えられる可能性がある: 材料費だけで済むので、オーダーするよりも費用を抑えられる場合があります。
- 思い通りのデザインにできる: 自分の好きな花材で、細部までこだわったオリジナルのブーケが作れます。
- 作る過程も思い出になる: 準備期間も含めて、結婚式の素敵な思い出になります。
デメリット
- 時間と手間がかかる: 材料の調達から制作まで、すべて自分で行う必要があります。特に結婚式直前は忙しいので、計画的な準備が不可欠です。
- クオリティの保証がない: 思うように作れなかったり、途中で壊れてしまったりするリスクもあります。
- 生花での手作りは難易度が高い: 生花は扱いが難しく、ワイヤリングなどの専門技術も必要です。初心者が手作りする場合は、プリザーブドフラワーやアーティフィシャルフラワーがおすすめです。
手作りするなら、キットやレッスンを活用しよう
いきなり全てを自分で準備するのはハードルが高い、という方は、手作りキットを活用したり、1dayレッスンに参加したりするのがおすすめです。必要な材料が揃っていて、作り方の説明書もついているので、初心者でも挑戦しやすいですよ。フローリストから直接指導を受けられるレッスンなら、プロのコツを教えてもらいながら、安心して作ることができます。
手作りブーケは、結婚準備の中でも特に心に残る体験になるはずです。もし興味があれば、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
まとめ
長い長いブライダルブーケの旅、お疲れ様でした!ブーケの形、素材、色の選び方から、スケジュール、ドレスとの相性、そして結婚式後の楽しみ方まで、本当にたくさんの情報がありましたね。
でも、これだけは忘れないでください。たくさんのルールやセオリーがありますが、最終的に一番大切なのは「あなたが心から好きだと思える、持っていて幸せな気持ちになれるブーケ」を選ぶことです。ブライダルブーケは、あなたの分身であり、一番近くで幸せを見守ってくれる存在です。
この記事で得た知識が、あなたの不安を少しでも軽くし、自信を持ってブーケ選びを楽しむための一助となれば、これほど嬉しいことはありません。フローリストさんと相談しながら、あなたと、あなたの愛する人との物語を象徴するような、世界でたった一つの素敵なブーケを見つけてくださいね。
あなたの結婚式が、最高に輝く一日になることを心から願っています!